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ノマド探求

海外移住準備記

下層ノマドとして生きる。

時間も場所も選ばす,好きな時に好きな所で働くことができる特権的ノマドもいれば,私のように単に仕事が長続きせず,職場と勤務時間が頻繁に変わらざる得ない下層ノマドもいる。後者の場合はおしゃれな喫茶店や自宅が仕事場ではないので,ノマドワーカーの部類には入らないかもしれないが,社会的な縛りを逃れて生きるという意味では同じ部類だと思っている。

養う家族と家のローンが残っているにもかかわらず不本意なまま失職し,糊口を凌ぐために倉庫番や交通整理のバイトしている人をノマドとは言わない。下層ノマドは,そういうプラプラした生活を自ら選んでいるプー太郎やフリーターだ。やれ氷河期世代だ,やれブラック企業だと世の中のせいにしてみても,そもそも本人に仕事をする覚悟がないのだから,どんな仕事をしても長続きするわけがない。そして結果的にノマドになってしまう。私も含めて下層ノマドが要求するのは,安定した正社員の職ではなく,時給2500円のアルバイトなのだ。だから,いくら国とか他人が職を斡旋したり,職業訓練を施したところで,それを受け入れることはないだろう。

生きていくためには,働かなくてはいけないことに変わりはない。たくさんの収入を得て人生を楽しみたいのは,下層ノマドも等しく思うことだ。しかし,今のように,二,三年で職場を変わる生活を続けながら寿命を全うするためには,大金を稼ぐ職能よりも食いっぱぐれない職能を身につけることが必要になる。何でもできる必要はない。何か一つ,周りの人よりずば抜けた能力があればいい。もちろん,いつでも寝られるとか何でも食べられるとか,そういう類いの能力ではなく,汎用性と求職市場で需要のある能力だ。そうすれば,スタバは無理だとしても,新宿のどこどこの会社とか職場だけは選ぶことはできるだろう。また,最悪,職場を選ばなければ飢えることもないだろうから,万が一の保険にもなる。しかし,四十歳を超えると,おしゃれな喫茶店でMacを広げて仕事をするか,漫画喫茶で鼻くそほじくりながら暇を潰すかの違いは大きい。