ノマド探求

二次元移住準備記

備えよ常に。

知っている人は知っている,ボーイスカウトの標語だけど,これを実践することは難しかったりする。資格の勉強のように何か具体的な目標があり,そこに至るまでの行程が画然と確立されているなら,そこまでの努力は必要としない。しかし,漠然と大きな機会が訪れることを期待して勉強を始めた場合は,その意欲を維持するために勉強以上の努力が必要だったりする。例えば,何か一発当ててやろうと飯の種を探している時が,それだ。

果たして自分のやっていることは正しいのだろうかと,疑念がくすぶり続ける。もしかしたら見当違いの勉強に時間を費やし,気付けばただの趣味で終わってしまうのではないかという不安。壁に当たっては暗中模索を繰り返す日々は,充実感とはかけ離れたものだ。アルバイトをしながらプラプラしていた二十代の頃から,常に何かの勉強だけは続けてきた。思い返してみると,勉強を始めた当初は色々な夢を見ることができるので,それなりに意欲を維持することは難しくない。しかし,勉強を進めるにつれ,浅はかな夢は徐々に霞が晴れるように消えてなくなり,代わりに酷薄な現実が現れて目が醒める。この時に,じっと現実を見据えて,夢の代わりに堅実な目標を立てることができるかが,その後の分かれ目になる。

二十代から今でも継続して勉強しているのは英語だけだ。苦節十年強,勉強してきた英語は,今の派遣の仕事で初めて実戦で使う機会を得た。その間,勉強を継続できたのは,TOEICなど検定の存在も大きいが,旅行を含めて海外で長期間生活してみたいという,好奇心が入り交じった現実逃避が原動力だったりする。

今後,どこか日本以外で生活の基盤を築けるかどうかは分からない。しかし,その機会が巡ってきた時に取りこぼさないよう,勉強だけは続けていきたい。英語の勉強を止めた時は,日本で骨を埋める覚悟が定まったか,諦めた時だろう。