ノマド探求

海外移住準備記

思い違いをしていたことに気づく。

ノマドワーカーに憧れて喫茶店で仕事をすることを目指していたが、そもそも海外に移住しようとしたことが発端だったことを思い出した。もちろん海外の喫茶店で仕事ができれば、それはそれで結構なことだと思う。しかし、会社の職場であっても特に問題はない。

提唱された当初のノマドワーカーという考え方は、少し前まで盛り上がっていたノマドワーカーとは異なる。有能な人材は母国語とか国籍に関係なく国境を越えて仕事ができるので、豊饒の地をさすらう遊牧民に例えられたようだ。高給をもらえる職場を求めたら、それが海外だったというだけの話だ。ヒッピーのような生活様式とは関係がない。安い賃金を甘受してでも組織の束縛から自由な働き方は、ノマドと言うよりもボヘミアンか難民と言うところだろう。放牧民は不毛の地には移動しないのだから。

国境を越えなくても同じ会社内で他の部署に異動することや同じ業界の他社に転職することは、ノマドワーカーの延長にあると思う。要するに、より良い稼ぎを求めて自由に職場を選べる人がノマドワーカーになる。日本を含めて世界で自由に金を稼ぐために必要なものは、世界の市場で需要があり、かつ突出した技能だ。例えば、アメリカ人やイギリス人などの英語を母国語とする人が世界の英会話教室で働くことができるのは、英語の需要があるからだ。そして、サッカー選手はサッカーが上手いだけで世界のサッカー場で働くことができるが、半端なくサッカーが上手い必要がある。

高給を求めて海外で働きたいわけではない。喫茶店で仕事がしたいわけでもない。どのような働き方をしても、金がないと文化を享受できなくなるので貧乏だけは絶対に避けたい。世界中のどこでも雇ってもらえる能力を今から鍛えるとして、どのくらい時間がかかるのだろうか。例えば板前の修業を始めたとして、包丁一本で世界をさすらえる腕はどのくらいで身につくのだろうか。私の場合は、日本でそこそこお金を稼ぐことができ、かつどこでも仕事ができる仕事を探した方が手っ取り早い気がする。