ノマド探求

海外移住準備記

職場でだれてきた。

今の職場で働き始めてから半年以上経った。仕事の要領を掴めたこともあり、作業にかかる時間を計算できるようになった。同僚に関しても、正体が怪しい奴は数人いるけど、誰が人間で誰が物体Xなのか分かった。職場の暗黙のルールも把握できた。仕事はシステム監視だが、コマンドを投入するなど作業が伴うことが多い。それでも三ヶ月で仕事を覚えることはできた。

システム監視のコツは手順を追うのでなく理解することだと思う。熟れていない手順書だと、分かり難いだけでなく書かれた手順自体に不備もあり、よく作業が行き詰まる。OSのバージョンが違うだけでも期待したコマンドの出力を得られず、手順が追えなくなるのだ。そういう時はその手順で何をしたいのかを理解していると、焦らずに済む。オペレーターが判断することを嫌がる職場もあるが、今の職場はコマンドの出力がどの条件分岐にも該当せず手順に迷った時などは、自分で判断して進めることができる。作業はサクサク進むし、上位部署にエスカレーションする手間を省くこともできる。その結果として上位部署の担当者は夜中に叩き起こされることなく、オペレーターも不機嫌な担当者から八つ当りされずに済む。判断した理由を証跡と判断基準を挙げて説明できる時は、大概上手く行く。判断できずに上位部署にエスカレーションする時も、判断ができない明確な理由があるので担当者もちょっと優しくしてくれる。反対に経験則や感覚を頼りになんとなくで判断した時は、大火傷を負う確率が高い。もちろんオペレーターは推測すれど判断せずが、基本原則だとは思うが。

仕事に慣れると同時に新鮮味もなくなり、環境にも人にも飽きてきた。マンネリズムは厭世感を誘い、仕事だけでなく生きていることにさえ疑問を感じる。かと言って死にたいとも思わないし、鬱々とした冴えない一日が繰り返している。困ったものだ。人によっては仕事に慣れると安心するようだが、私の場合はこの仕事を辞めなくては自分が駄目になってしまう、よく分からないけど何か大切なものが失われてしまう、という危機感が募ってくる。たぶん仕事の延長線に自分を高揚させてくれる何かを見い出せないからだろう。鬱憤を晴らせるだけのお金も空漠感を癒してくれる愛もないのだから、せめて夢を見ながら仕事をしたい。