ノマド探求

二次元移住準備記

独身中年派遣社員の複雑な心情。

独身の中年派遣社員は、誰しもどこかしら捻くれていて、他人に対して構えているように思う。年老いた野良犬と同じで、人に対する接し方が下手クソでぎこちない。当然、そんな野良犬を構ってくれる特異な人は、新興宗教ネットワークビジネスの勧誘など何かしら裏がある人が多く、ますます独り身を拗らせる悪循環となっている。プライドが高いわけではない。単に心を開いた人や好意を寄せた人に失望し失望されるのが怖くて近づけないだけだ。でも人恋しくて仕方がなく、ちょっとでも優しくされると途端に忠実な番犬へと成り下がる。その複雑な心情は、自閉症気味の中年殺し屋が薄幸の美少女に思い入れした挙句に自滅する、某ロリコン映画に詳しいのではないか。

職場の同僚は大半は十歳以上も歳の離れた若者だし、派遣先の管理職の人ですら同年代か年下だ。職場では年下であっても仕事で先輩に当たる人や派遣先の社員には、そこいらの社会人に倣ってへーこらとしてみたりする。卑屈な態度を取っても、それで調子づく若い人がほとんどいないので、正直すごいと思う。むしろ判断に迷ったり困ったりした時は普通に気遣ってくれるし、ミスをして不味い状況に陥った時は甲斐甲斐しく助けてもくれる。人としての格が私と違うのかもしれない。

若い人の肥やしになるのは嫌だなと思う反面、今の職場にいるような良くできた若い人に夢を託して死んでいくのは、それはそれで良いに死に方なのではないかなと、ふと思ったりもする。