海外に移住する準備として、ベトナム人の嫁を探している。移住先で寂しい思いをしないために、日本にいるうちから海外在住者のコミュニティに参加するのだ。夫婦もコミュニティの一つなのだから、結婚がコミュニティーに参加する契機になると考えた。しかし、よくよく考えてみると、若いベトナム人の娘が日本人のおっさんと結婚する目的はお金だ。日本でそこそこ良い暮らしをし、経済格差を利用して実家に仕送りするために結婚するのだ。だから、日本人のおっさんとベトナムで暮らす道理はない。自由恋愛の末に結婚するのであれば、ベトナムで仲睦まじく暮らせるのだろう。しかし、お金でベトナム人の嫁を娶れば、ベトナムに住むには日本で稼ぐお金と同じぐらいのお金をベトナムで稼ぐ必要がある。それに最悪、嫁だけベトナムで暮らして、彼女と親、親戚一同の食い扶持を日本で支える生活が待っている。
そこで考えを改め、ベトナムに移住したい日本人の嫁を探すことにした。これならお互い母国語は日本語だし、言語の壁はない。日本で結婚し一緒に移住すれば良い。語学習得を切っ掛けとして、嫁候補に出会う機会はありそうだ。価値観と死生観を共有しないと夫婦関係は長続きしそうにないので、嫁には人生に疲れた私と同じ世代の女性が良いだろう。もちろん若くて綺麗であればそれに越したことはないが、嫁に求める条件は何でもよく食べ、食の嗜好が共通していることだ。酒が飲めればなおさら楽しい。語学学校にはベトナム語の文法書を一冊潰してから、通い始めようと思っている。来年の春ぐらいまでには、日本人の嫁探しを始めたい。そもそも、日本人の嫁であれば、ベトナム語にこだわる必要もないか。
