ノマド探求

二次元移住準備記

移住に失敗した時の保険。

来年の夏過ぎに派遣社員で働いている今の職場を辞め、三ヶ月間ぐらい海外にプチ移住しようと思っている。期限を設けた理由は、移住する覚悟が定まっていないからだ。日本の生活基盤を崩してまで挑戦するほど、まだ精神的に逼迫はしていない。三ヶ月間滞在して気持ちが揺れたら、その延長で長期移住に挑戦しようと考えている。冒険をするつもりはないが、海外移住に失敗した時の保険は用意したい。実務経験とコネを拡充し、検定を取得しておけば、日本で仕事を探しやすくなる。いずれも今の職場で仕事を頑張れば、十分に熟せる。

実務経験は受け身で仕事をしても、思うようには広がらない。漫然と言われた仕事をやるだけでなく、率先して仕事を引き受け、時には提案をしてやりたい仕事を作り出す。初めに職務経歴書に何を書きたいか考え、そこから演繹して足りない実務経験を埋めるように仕事をしたい。もちろん、その全てが叶うわけではない。現実的な範囲でコツコツと埋めるのがコツだろう。今のところ、プログラミングの実務経験はどこでも重宝されるので、これを職務経歴書に書きたい。そこでルーティンワークの自動化を提案をし、是も非も関係なく強引に自動化ツールを作り始めた。駄目とは言われなかったので、暗黙の了解を得たと思っている。とは言っても、就業時間中にコードを書くのは気が引け、週末にこっそりと作業を進めている。

検定は自分の市場価値を効果的に高められる検定が良い。市場価値を高められなければ、それは自己満足の趣味に過ぎない。本当は英検一級に挑戦したかったが、十月に応用情報技術者試験を受けようと思っている。英検一級水準の英語は仕事であまり必要とされず、教養の範疇に入ってしまう。情報処理試験は会社によっては昇進の条件になっているし、受験料が五千円強とお財布に優しい。私の職場ではLPIC2の取得を勧められたが、もう資格商法の餌食になるのは懲り懲りだ。会社が受験料を負担してくれるならまだしも、私のように登録型派遣で働いていると受験料三万円は自分の持ち出しになる。

コネの拡充は曖昧模糊としていて、努力目標が定めにくい。色々とやり方はあるだろう。意思決定者と飲みに行って懇意になる手もあるし、追従して取り入る手もある。ただ一番効果的で応用範囲が広い方法は、相談すればすぐに現場を斡旋してくれるぐらいに、派遣先から評価を得ることだ。職場を去る時、何かあったらいつでも相談に乗るよ、という一言が一番の保険になる。いくら実務経験が広く、難しい検定を持っていても意思決定者がイエスと言わなければ意味がないのだ。