ノマド探求

二次元移住準備記

非日常の日常。

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去年の四月から始まったリモートワークにも慣れ、逆にたまに職場に出社すると新鮮な気持ちになる。家で仕事を始めた当初は就労環境の変化に戸惑い、色々とストレスが溜まった。それが、家電製品やパソコン周辺機器などの備品を徐々に買いそろえ、調子を掴めるようになると、家は快適な就労環境に変わった。まだ自宅以外の場所からリモートワークを試していないし、スタバなどの喫茶店は論外だが、憧れていたノマドワークに似た環境を手に入れた。職場はリモートワーク時の規制が無きに等しく、勤怠も自己申告制で緩い。常時電話会議に入る必要もないし、パソコンも監視されていない。リモートワーク時に、カソールの移動距離で勤務態度を評価される友人もいる。換気扇の下でタバコを吸いながらサボっている時は、片手でマウスをクリクリしているそうだ。好きな音楽を聴きながら好きな格好で仕事ができる今の就労環境は、理想に近い気がする。それでも、毎日通勤電車で眠い目をこすりながら出社し、終末は飲み歩いてた日々が懐かしい。非日常がただの日常に変わる時、それまでごく普通だった生活は郷愁の対象となる。

最近、またコロナが流行りだし、自衛のため休日も家にいる時間が多くなった。去年は休日ぐらいは外に出ないと精神衛生的に好ましくないと考え、ノマドワークの練習を兼ねて週末はホテルに滞在していた。今年に入りGoToキャンペーンが中止されたため、宿代だけを考えると週末をホテルで過ごす魅力は少ない。緊急事態宣言によりお店の営業時間は極端に短くなり、休店するお店もさらに増えたと思う。去年の年末、ノマドワークの練習と冬休みの旅行を兼ねて横浜のホテルに滞在した。ホテルに籠もり創作活動をする合間に滞在先で食べる外食は、数少ない楽しみの一つだ。ご飯を食べに行った横浜中華街は、緊急事態宣言の前でさえ中華料理屋は軒並み店を畳み、占い館が増えて異様な光景だった。ウィルス変異種の到来で交通機関を利用するリスクが格段に増え、今後も観光地は衰退していくだろう。旅行が唯一の楽しみなのに、寂しい限りだ。勤労意欲の減退を感じる。

養う家族も同居する人もいない独居中年なので、コロナに罹患しても別に問題はない。肺炎で死んでも、それはそれとして諦める。ただ必要のないリスクを取り、犬死にに近い孤独死は避けたい。平日は職場に出勤する必要がないため、食料品の買い出しとジョギング以外は外出を控え、ほぼ家に籠もる。スーパーに買い出しに行く時は、閉店間際の人のいない時間帯を狙い、ジョギングも人通りの絶えた夜中に走っている。ゾンビが蔓延した世界で独り生き延びるための基本的な行動指針は、コロナ惨禍の環境にも適用できた。昔は気分転換と暇潰しを兼ねてスタバで試験勉強をしていたが、しばらくスタバに寄るつもりはない。四月の応用情報技術者試験の試験勉強は家が中心になる。同僚も友人も皆自衛に努めていて、飲み会もしばらくはないだろう。家族がいる人はなおさらだ。リスクは本当に取る必要がある時だけ取る。

家にずっと籠もっていると気が滅入るが、リモートワークと同じで慣れれば問題はないと思う。気分転換の方法も色々ある。最近、任天堂Switchを購入した。別に何かやりたいゲームがあって買ったわけではなく、ゲームソフトも一本も持っていない。箱から出していない出荷状態のまま、部屋の片隅に寝かせている。もちろん転売するためではない。たまたま家電量販店の通販サイトで、オンライン英会話のレッスンで使うWebカメラを物色していたら本体が売っており、また市場から在庫が消えないうちに購入しただけだ。テレビゲームはルールを覚えるまでが面倒臭いし、恐ろしくゲームセンスに乏しく下手くそなので、週末を丸々費やすほどの魅力は感じない。せめて暇潰しになってくれれば、三万円強を出した価値はある。