ノマド探求

二次元移住準備記

英語とIT。

移住先で金を稼ぐには、どの職種に就けばいいか。これは目的による。海外のほうが金を稼げるので海を渡る狩猟民族のような人もいれば、異文化に惹かれて異国の地に根を下ろす人もいるだろう。前者は、業種を決めて勝負する経験者か、最低限その業種に通暁する人だと思う。後者は、その国で生活することが目的なので特にこだわりはないだろう。乱暴な分け方になるけど、金を稼ぐ手段として渡航するか、生活する手段として仕事があるかの違いになる。

俺の場合は、現実逃避の果てに移住を考える後者になる。なので、仕事は何でもいい。日本で突出した技術や知識を持っていれば、日本語だけでも仕事は見つけられるだろう。けれども、そんなものは持っていないし職歴すらない。そのため、英語を使えることが必須条件になる。幸い英語はかなり前から勉強しているので、TOEICの点数は世間一般では高いほうだ。

本格的に英語の勉強を始めた頃から、英語と親和性の高い業種はなんだろうと色々と調べて、IT業界が英語を活かしやすいと分かった。英語を仕事で使う比重は業界全体では、他の業種と変わらないと思うが、ITの最先端はアメリカで生まれることが多いので、とにかく英語での情報量が多い。英語さえ読めれば、ほぼ解決策にたどり着ける。また、どの業種でもITの導入が浸透していることも、この業種の魅力だ。そして常に技術の進歩が速いため、勉強し続けないと脱落する可能性が高く、それは逆説的に新参者に道が開けていることになる。

実際に新参者に道が開かれている。その証拠に派遣だけどIT業界で三年前から働いている。三十代後半の未経験者を簡単に雇ってくれる職種は飲食業か警備員ぐらいしか思いつかなかった。IT業界に長く身を置く人から見ればバイトと変わらない仕事内容だけど、時給でばコンビニで働く倍のお金を稼ぐことができるので、職歴がない俺にとってはありがたい。これが移住先でも通用すればいいな。