ノマド探求

二次元移住準備記

輪番業務に疲れた。

四月から始めたシステム監視の仕事は輪番制になっていて、日勤と夜勤が交互に回ってくる。日勤は朝から夕方まで、夜勤は夕方から朝まで働く。日勤で一日か二日か働いた後に夜勤に一回入り、夜勤明けと一日か二日の休みを挟んで、そしてまた日勤になる。夜勤は日勤二日分の計算になっている。寝る時間帯が日勤と夜勤で違うので、体があまり慣れていないせいかよく眠れずにいつも体がだるい。昼は常に眠いし、夜は逆に眠れない生活が続く。寝ても浅い眠りのまま、二、三時間で目が覚めてしまうことが多々ある。

体調管理のために質の高い睡眠を取ることは重要だ。どうやって速やかに深い眠りに就けるかが、仕事以上に気がかりになる。酒を飲んだりアロマを焚いたりして就眠環境を整えるのも一つの手だろうけど、何か運動をした方が健康にいいかなと思っている。手始めに晴れて気持ちの良い日は、歩いて一時間ほどのスタバまで遠征し、そこで勉強をしている。往復で二時間ぐらいの軽めの運動になり、散歩をしない日に比べると、寝床に入ってから寝るまでの時間が短くなったような気もする。ただ、依然として慢性的な疲れは取れていないけど。

再び海外移住の準備を始める。

勉強しても思ったような仕事に就くことができなかった。システム監視を二年、テクニカルサポートを二年経験し、また今システム監視の仕事をしている。確かにまともに働き始めたのは三十後半からなので、まともな仕事に就けるとは思ってはいない。しかし運用に上がるためのハードルは高くないと考えていたけど、考えが甘かったのだろうか。昔、同僚から、監視の仕事をしている人間は次の仕事でも監視をしていると聞いていたが、現実となった。ここに来て、現実逃避のために海外移住への意欲が俄然盛り返してきた。そこで海外移住の準備として、次の三つのことをやる。

一つ目は身辺整理をする。日本を離れる際もしくは日本を離れている間に、日本でやる必要があることを調べ、できることは今からやろうと思う。例えば税金と年金の手続きとか、銀行口座とクレジットカードの取り扱いとか、移住時のお金に関する問題を調べて、事前にできることはやっておく。あと、親が死んだ時の手続きも今から調べておきたい。ついでに自分が客死した場合も想定して、遺書を書くなど事前に用意できることは用意しておこうと思う。いざ移住をする時に、速やかに日本を離れるためだ。

二つ目は英語の運用能力を身に付ける。具体的には英語を話せるようになりたい。今までTOEICの点数を上げることを目標に英語の勉強をしてきたが、これからはテストの結果ではなく何ができるかを目標に勉強を進めるつもりだ。TOEICも受け続けるが、それはあくまでも移住が失敗した時に日本で再び仕事を探す際の保険としてだ。英語はそれだけで職を得ることは難しいが、色々な職場で役に立つ技能だと思う。この二つ目の準備は、しばらくはオンライン英会話で度胸を付けていく。

三つ目はノマドワークを確立する。場所と時間を選ばない仕事に就いて、どこの国にいても収入を得るための手段を確保したい。この国で死ぬという覚悟ができない限り、定職に就くと移動に制限がかかるので、できれば現地採用では働きたくないのだ。かなり前から小説を書いてみようと構想を練っていて、お金になるか分からないが小説を書き上げようと思う。ただし書き上げるためには書き始めないといけない。これが難航している。

英語の運用能力を身に付けること以外は、具体的に何をすれば良いのか現時点でかなり曖昧だ。身辺整理については調べれば、やれば良いことは分かるので粛々と準備を進める。問題は小説を書くことで、これは書き始めてみないと分からない。何を書くかという問題もあるし、そもそも小説を書く方法論が固まっていない。これは書きながら固めていくしかない。

小説を書き始めてすらいない。

海外移住をする前の準備として考えていたことが三つある。一つ目は和文と英文の履歴書を作り直すこと、二つ目はITの検定を何か取得することだ。この二つについては、移住に失敗して日本に帰ってきた時、すぐに収入源を確保するために必要だと思ったからだ。履歴書は和文英文ともに今の派遣の仕事を探す前に作り直した。スカスカの職歴の割には、読み応えのある履歴書に仕上がったと思う。ITの検定については基本情報処理LPICレベル1を取ったので、システム監視やヘルプデスクなら十分だ。ただ、三つ目の準備として考えていた、働く場所を選ばない副業を確立することについては、その算段すら立っていない。

今でも小説家になって収入を得るのが、ノマドチックな生活を送るには最適だと思っている。PC一台あれば場所も時間も選ばずに仕事ができるからだ。しかし、これが難しい。売れるか売れないかで悩むよりも、単に小説が書けない。前から小説の構想は色々と練っていて有望なネタも思い浮かんだのだが、なかなか思うように書き始めることができない。より正確には書き始めていない。

今後、派遣の仕事をどれくらい続けるか分からない。今の派遣の仕事はすぐにでも辞めたいと思っているが、辞めるまでに小説を書き上げられるだろうか。締め切りだと思えば嫌でも書き始めるのかもしれないけど、辞めることが決まるまでは恐らく書き始めないと思う。LPICレベル2の勉強とオンライン英会話を始めてしまったので、それを言い訳として書き始めない自分もいる。

創作意欲に駆られて小説を書きたいわけではないので、エロサイトでも問題はない。私の場合は、創作意欲よりも性欲の方が行動する原動力にはなりやすい。他には、最近レアジョブのWebサイトに、品質管理のためのミステリーショッパーならぬミステリー生徒の募集が載っていた。働く場所は自宅で良いし、時給は高くないけど週に十五時間程度確保すれば良い条件なので、これも小説を書き上げるまでのつなぎとしてはいいかなと思い始めている。