ノマド探求

二次元移住準備記

海外移住の準備を整理する。

緊急事態宣言が解除されつつある。これを契機に海外移住の準備を整理した。これまでは英会話の上達、副業の確立、海外在住者コミュニティーへの参加を海外移住の準備と考えていた。しかし、副業の確立は何をすれば良いか分からずに迷走し、海外在住者コミュニティーに参加する機会も日本では少く、そのうち探すのが億劫になってしまった。最近はコロナ騒動のゴタゴタもあり、準備をすっかり忘れていた。そこで大きく二つの準備に分け、具体的に何をすれば良いのかを考えてみた。一つは移住が失敗した時の保険として、すぐに日本で生活基盤を確保できるよう準備をする。もう一つは海外移住前に日本でできる、時間はかかるが金はかからない準備だ。

海外移住に失敗した時の保険としては、帰国後、すぐに仕事に就けるよう実務経験とコネを拡充し、検定を取得する。この三つの準備は、いずれも仕事の中で進められる。仕事を頑張れば、それだけ安心して海外移住に挑戦できるのだ。そう思うと、つまらない職場でも勤労意欲は自然と上がる。海外移住前の準備としては、英語能力の向上と現地語の学習、それから日本で海外移住希望者コミュニティーに参加したい。英語はどこの国でも一定の話者はいるし、帰国後の仕事探しでも役に立つ。ただ英語を話す人が多い国でも、英語圏外ではやはり現地生活は現地語が主体になる。海外移住希望者コミュニティへの参加は、情報交換と友人知人作りが目的だ。同じ価値観を持つ人と知り合えるだけでも、行動した甲斐はある。

準備は合計六つに増えてしまったが、実務経験とコネの拡充、検定の取得、英語能力の向上の四つは、今の生活を続ければ達成できそうだ。現地語の学習は移住先を確定してから始めても遅くはない。新しく取り掛かる海外移住希望者コミュニティーへの参加は、自分で手を動かし、足で稼ぐしかない。こまめにブログや掲示板などを探し、機会があればオフ会のような会合に参加しようと思っている。もしくは、自分でコミュニティーを作ってしまうかだ。

引き続きやる気が出ない。

そろそろ私が住む街でも、非常事態宣言が解除されるだろう。解除されたら、また平日は出社して働き、週末は飲み歩く、いつもの日常が戻ってくる。しかし、多くの企業がリモートワークを試し、自宅でも支障なくできる仕事や、そもそも必要ない仕事があると分かり、全く元の通りには戻らないと思っている。私の職場は服務規定を始め、勤怠に関してもそれ程厳しくはない。平日はついダラダラと仕事をしてしまう分、暇を持て余した週末は、資料を整理したり、コードを書いたりして無給の仕事をしている。グダグダとした非日常に慣れ、何だか締まりのない生活が続く。

派遣で働く私の職場では非常事態宣言後に、リモートワークの環境整備が一気に進んだ。宣言前は、派遣先の社員にしかリモートワーク用の端末は用意されていなかった。しかし、今では私のような末端の派遣社員にも端末が行き渡り、皆同じようにリモートワークに対応できている。勤怠を厳密に管理できる仕組みができ上がれば、さすがに喫茶店できる仕事はないが、職場以外でも大抵の仕事はできるようになる。海外移住に憧れる私にとっては、これを契機にオフィス縮小リモートワーク拡大の動きが生まれてくれれば幸いだ。日本にある日本のIT企業で、海外の自宅から働くのが理想だ。

で、どうしてやる気が出ないのかと言えば、初めて自宅から仕事をして、その辛さが分かった。誰とも一日中どころか一週間もロクに話さないでいると、気が狂いそうになる。昔からウサギほどではないが寂しがり屋だ。自分で考えていた以上に孤独耐性がなかった。さらに、ノマドワークに憧れていた訳ではなく、プー太郎になって責任の伴わない自由を満喫したかっただけだと気付いたのだ。

どうやって独りの時間を耐えるか。

ゴールデンウィーク中は、ほぼ家にいた。時間は腐るほどあると言うか実際に腐ったが、勉強する気は起きず、オンライン英会話のレッスンを受ける以外は、spotifyで音楽を聴きながらkindleでガイドブックを読んでいた。何もしていないが、何だか疲れが溜まった。暇疲れという言葉がぴったりくる。爽快感も達成感も充実感もない連休だった。

一人遊びが得意な人は、こういう状況では圧倒的に有利だ。私の友人にも、独りで家に篭っていても、たいして疲弊しない人が数人いる。ただ、彼らの生活習慣を参考にはできるが、見習おうとしても無理だろう。何かをするために独りの時間を持ったのではなく、単に独りでいる時間が長かったため、その耐性がついたように思えるからだ。鶏が先か卵が先か、どちらが先かは分からない。一人遊びを会得すれば独りでいる時間に耐性がつくのか、それとも独りでいる時間に耐性がつけば、一人遊びが得意になるのか。恐らく物事の裏と表のように、単に見方の違いだろう。そこで、この連休中に家で一人で過ごす時間の使い方を色々と工夫してみた。

まずは、栄養状態の改善と同時に暇潰しを兼ねて、外食中心の生活から脱却を図るため冷蔵庫を買った。しかし、自炊への想いと裏腹に早々とビール貯蔵庫となり、痛風への階段をさらに駆け上がる結果となった。それでも、好きな音楽とガイドブック、酒とツマミさえあれば、独りでいる時間に退屈するけど、あまり苦にはならないと分かった。しばらくは、クラフトビールでも飲みながら机上旅行を楽しんでみる。暇を潰すために、必ずしも積極的な趣味を作る必要はない。人によって得手不得手があるように、向き不向きはあるだろう。他の一人遊びが得意な人を参考に、色々と試してみようと思っている。