ノマド探求

二次元移住準備記

カメラ慣れ。

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派遣先の職場では、全ての業務でリモートワークが奨励されている。実際に去年の四月からは、ほとんど家で仕事をしており、今までに出社した回数は二、三回程度だ。リモートワーク時の規則はほとんどない。出退勤はチャットでつぶやけばOKだし、貸与されたノートパソコンの作業記録も取られない。サボろうと思えば、どこまでもサボれる性善説に基づいた就労環境が与えられている。当然、朝礼を含め、Web会議などでPCのカメラをonにして顔を晒すよう求められもしない。リモートワークを始めた当初は、朝礼ぐらいはお互いの顔を見せようと皆で申し合わせ、顔に自信のある有志のみでカメラをonにしていた。それが徐々に一人二人とカメラをonにする人は減り、今では言い出しっぺの上長だけが健気に顔を毎朝晒している。Web会議で顔を出す習慣は個人的には、励行して欲しいと思っている。顔の表情は言葉以上に物事を語るし、その人の本音を現わす。顔を知らない誰かから聞く頼み事は面倒臭いし、顔を知らない誰かにお願いする頼み事は気が引ける。

顔を露出する機会が多いと人は綺麗になると言われるが、あれは結構核心を突いている。何も顔の造形が変わるわけではない。寝起きの寝ぼけた顔と営業スマイルが違うように、顔の表情が無意識に外行きの表情に変わるのだ。試しに鏡も前で意識して作るキメ顔と不意に撮られた写真に映った顔を比べてみると良く分かる。よく見えるように意識して顔の表情を作るうちに、それが普段の顔として定着する。そのためには、常日頃から自分の顔を意識する必要がある。会社を辞めて顔が弛むように思えるのも、単に顔の筋肉が弛緩するだけで、骨格や筋肉、目や鼻のプロポーションは変わらない。スポーツ選手の鍛え上げた筋肉が現役引退と共にトレーニングを止めたせいで贅肉に変わる構図と同じだ。腹筋と同じように顔の表情筋も毎日のエクササイズをしないとタルタルになる。私も、そろそろ会社を辞めようと色々と準備を始めている。職務履歴書の更新や検定の取得など書類面の用意と一緒に、面接の準備もしようと考えている。最近は感染予防のためzoomなどのWebで面接がおこなわれるので、カメラ慣れをしてキメ顔の練習をしたい。職場のWeb会議だと、すでに見知った顔の気楽さ故、ちょんぼをした時以外に顔を作る機会は滅多に訪れないだろう。たまに他の部署とのWeb会議に参加しても、有象無象の派遣社員に意識すら向かない。そこで最近になり再開したオンライン英会話のレッスンで顔を出し、顔を作る練習を始めた。

オンライン英会話のレッスンを受ける時は、自作PCにヘッドセットとWebカメラをつなげ、Skypeを利用している。以前は、気恥ずかしいし面倒臭いし、何よりも外付けのWebカメラを持っていなかったので、一切ビデオ通話を利用しなかった。オンライン英会話の先生は会社で決められているためか、ほぼ全員が顔を出してレッスンを提供している。Webサイトの予約画面の写真と違うパネマジの人も少なからず存在するが、だいたい本人と判別できる程度に顔は同じだ。私も安い千円ぐらいのWebカメラを購入し、ビデオ通話でレッスンを受け始めた。まだ英会話に集中するのが精一杯で、自分の顔をチェックする余裕はない。そのうちキメ顔を作る余裕ができたら、嫁探しを兼ねて若い講師の私生活に話題を振ろうと画策している。