ノマド探求

二次元移住準備記

仕事を振り返る。

今年を振り返ると、いつになく平穏な年だった。仕事では特に大きな変化はなく、安穏な職場で悠々と働けた。働いている時間だけでなく、日常生活において仕事が占める精神的な割合も大きい。仕事で鬱屈した気分になると、終業後も引きずる性格だ。金曜の夜から日曜の夜までは仕事を忘れ、月曜日の朝に再び仕事に意気込めるストレスレスな生活は、たいへん貴重だった。

リモートワークも、ストレスレスな生活に貢献していたと思う。職場に出社すれば、自分のかかえる仕事とは関係のない、その職場が形成する社会に否応なく飲み込まれてしまう。リモートワークは、職場から距離を置いて仕事で関わりのある最低限の人間関係だけを維持すれば良い。雑多な環境だとストレスで疲弊しまうタイプの人間には、とてもありがたかった。反面、時々、仲の良い同僚たちと無性に会いたくなる時もあった。

初めて経験する運用の仕事は、面白かった。監視の仕事をしていた時は、決められた手順に従うことしかできず。何をするにも他部署の許可がいる。責任を負わない代わりに、恐ろしく非効率かつ生産性皆無な作業もあり、良く憤慨していた記憶が残っている。惰性で思いやりのない仕事をすると、監視チームの恨みを買うことは分かっていた。そこだけは気合いを入れて仕事をした。

同僚は皆気さくで人の良い人間ばかりで、彼らと仕事をするのは楽しかった。今月末で、その派遣契約を終了し、来年からは同じ派遣先の違う部署で運用の仕事が始まる。正直、趣味や創作活動に没頭するには理想的な職場だっただけに、名残惜しい。しかし、契約を終了した理由を聞かれても、何となくとしか答えられない。仕事に飽きたかと聞かれたら飽きたが、仕事とはそんなものだと割り切れば、もう少し続けられたとも思う。つくづく人間とは複雑な心理で動く生き物だ。