ノマド探求

二次元移住準備記

不安が募る。

今年の初めから、派遣で働く職場が変わった。派遣先は前に働いていた職場と同じ会社で、人から仕組みまで共通点もある。しかし、仕事の内容は大きく変わった。IT業界だが、コマンドを叩いたりコードを書いたりする所謂ITの仕事ではない。大部分は契約とお金にまつわる業務で、眺めている画面はPuTTYからExcelに変わった。昭和の香りが色濃く残る職場で、前例至上主義の風潮がある。

職場の雰囲気は、前の職場に続いてすこぶる良い。派遣先の社員は皆温和で、声を荒げる人は一人もいない。そして黙々と仕事をする。テレワーク環境だと自分から声をかけない限りは必然的に放置気味となり、これはこれで居心地は良い。問題は各人が好きなように仕事をしているため、仕事に統一感がなく、断片的な作業を切り貼りして体系化するのに、やたらに時間がかかる。

担当者のパーソナリティが反映されたExcelファイルは、その人の性格やら仕事観などが透けて見えて面白いが、作業をするには効率が悪い。一日中、Excelでひたすらコピペを繰り返している日もある。VBAで作業を自動化するにも、その都度カスタマイズが必要で、自動化するまでの時間を考えると提案しづらい。そもそもプラットフォーム化とか自動化とか、楽して金を稼ごうという考えはないようだ。

このまま今の仕事に慣れてしまうと、次の職場で浦島太郎状態になってしまう。一人で精進すれば良い話だが、やはり人間は楽な方に流れてしまう。IT業界の魅力的な点は、人の流動性が他の業界より高く、辞めてもすぐに他の職場で働きやすい所だ。そうできる理由の一つは、知識と技術が体系化しやすく、また業界全体での評価を受けやすいからだと思う。

今の職場での経験が次の職場で活かせるかというと、派遣先が同じ会社にならない限り、厳しい。もちろん、契約関連の法律やらお金の計算やら、それはそれで体系化できるだろう。しかし、保険として派遣で働くアラフィフの人間が一から始めることではない。今の職場で、ダラダラと働いていても、履歴書に書けることは雑用だけだ。次はITの仕事に戻ることから演繹して、今の職場での仕事を絞っていこうと思う。