ノマド探求

二次元移住準備記

そろそろ仕事を辞める心構えをする。

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海外への渡航は難航するけど、そろそろ今の職場を辞めようと考えている。職場自体に何も不満はない。憧れの完全リモートワークが実現し、朝はゆっくりと寝ていられる。二日酔いで仕事中に寝床に伏せていても嫌み一つ言われない。そもそも勤怠管理が相当緩く、当日の突発休も体調不良を理由にすれば許される。加えて公務員気質の高い職場で、仕事ができなくても派遣社員ですらほとんど辞めさせられない。ノルマもなく、適当に仕事をする振りをすれば、毎月決まったお金が入ってくる。居座って甘い汁を吸おうと思えばいくらでも吸える、ある意味理想の職場ではある。そんな理想の職場を辞める大きな理由は、環境に飽きたからだ。コロナ惨禍で職を失ったり収入が激減したりして、生活に不安を抱える人もいる中で贅沢過ぎる理由だが、今更生き方は変えられない。派遣の仕事は海外移住に挑戦するための腰掛けだ。

今の職場は監視の仕事を含めて再来月で四年目になる。同じ職場で働く期間としては、過去最長だ。十年ほど前に六年間アルバイトをしていたコピー屋でも、そんなに長く同一店舗で働いてはいない。運用の仕事に就いて一年以上経ち、仕事にも慣れ、流れはだいたい掴めた。ただ運用と言ってもなんちゃって運用で、半分以上は客からの問い合わせを捌くヘルプデスクのような仕事で、正直うんざりしている。運用改善や業務の自動化など、所謂楽しく美味しい仕事はプロパー社員のほぼ独占状態だ。これについては福利厚生と同じく、文句を付けるつもりはない。派遣社員の中にはプロパー社員と同等の権利を求める人もいるが、同等の責任を負おうとする人は少ない。金の回りが多少違うだけで、自信の能力と度胸に比例して稼げるお金が決まる資本主義は、カースト制度の残る国や共産主義国家、腐敗した独裁国家で金を稼ぐよりも平等だと思うのだが、納得できない人はどの職場にもいる。

今の職場を辞めた後も、日本で働く必要が出てくれば、またIT業界で登録型派遣の仕事を探すつもりだ。不惑の年を越えて正社員になっても、同じ職場で飼い殺しにされる可能性が高くなる。ピンハネ率は高くなるし、社内政治に巻き込まれるのも面倒臭い。理不尽な責任を負う羽目に陥るのも嫌だ。派遣社員で働いていれば、三ヶ月毎にやってくる契約更新を断るだけで、すぐに逃げられる。戦国時代に生きる小兵に習い、いかに派手な戦に思えても負け戦になりそうなら、それを避ける。いつか海外移住の機が熟す時を待ち、日銭を稼ぐために働くのだ。ゾンビの蔓延した世界でも、夢を見ながら生き延びたい。派遣の仕事に高揚感や自分探し、自己研鑽を求めてはいない。いかにリスクとストレスが少なく、楽に金を稼げる職場かが仕事探しのポイントだ。