ノマド探求

二次元移住準備記

趣味を作る。

海外移住に向けた準備の一つが、趣味探しだ。今まで趣味と言える趣味はなく、趣味は何ですかと聞かれる度に答えに窮したが、別に趣味を持っていなくても問題はなかった。面倒臭いと思いつつ職場に出勤し、仕事が終わればプラプラと家に帰る。休みの前は暇な同僚と一緒に、開放感に満たされながらご飯を食べて酒を飲む。そんな些細な時間が人生に意味を与えていた。現状に満足していなかったが、特に不満はなかった。リモートワークを始めてから、その考えが変わった。時間を持て余すようになってしまった。職場に出勤していた時、暇な時間はご褒美の一つだったが、今は退屈に感じるだけなのだ。

刺激の乏しい日常は、働く意欲を弱める。終日、家に籠もっていると一日の区切りをつけるには、酒を飲むぐらいしかない。さらに自粛ムードの中、行く当てもなく休日を一人で過ごし、仕事と私生活の境が曖昧になった。時間だけが空疎に過ぎていく。何か暇潰しを兼ねた、活力を与えてくれる趣味の必要性を痛切に感じた。海外に移住しても現地のコミュニティーに参加できるまで、同じような状態になるだろう。しかし、いざ趣味を持とうと思っても、これがなかなか難しい。何が楽しめる趣味なのか、自分でも分からないのだ。趣味は楽しくなければ続かないし、ストレスを感じてしまったら、仕事のご褒美にならない。色々と考えた末に趣味は探すよりも、趣味は作るものだと気付いた。他人の評価がどうであれ、自分が楽しめる時間を作れれば、それが趣味なのだ。

贅沢だが趣味にも条件がある。どこでも遊べる、道具を持ち運べる、コミュニティーに参加できる、この三つが条件となる。条件の二つに合致する趣味がスマホや携帯ゲーム機で遊べるテレビゲームだ。ゲームも色々あって、自分が楽しいと思うゲームを探すためには、とりあえずそのゲームで遊んでみるしかない。というわけで、先週から配信されたAPEXというFPSゲームを始めた。これがむちゃくちゃ難しい。とにかく操作に難儀し、移動するだけでも相当にストレスが溜まる。遊ぶためには慣れが必要で、ある程度の練習をしないと楽しくならない気がした。草野球に参加しても、野球の基礎が備わっていないと楽しくないように、APEXで遊ぶためにはそれなりの基礎が必要なのだ。すぐに身に付くかどうかはセンス次第だろう。しばらく遊んでみないと楽しめるかどうかは分からないので、しばらくは頑張るつもりだ。