ノマド探求

二次元移住準備記

そろそろ山登りの準備を始める。

新しい趣味を作ろうと思い、去年の夏前から山登りを始めた。そこそこ危険な登山コースは、昔の登山経験が豊富な同僚に頼んで一緒に登ってもらい、ハイキングに毛の生えたような登山コースは、一人で登った。足を挫く八月末まで、十回ぐらいは山に行っただろうか。自分の体力と登山技術に合った登山コースと季節を選べば、健康的で良い趣味だと思う。ただ、たまに山で遭難したニュースを聞くと、風俗や博打と違う意味で人生が破滅する可能性がある。過信と慢心は危険だ。去年、両神山谷川岳を登った時には、落ちたら怪我では済まないような危険な場所では恐怖を感じた。低い山でも人気のない裏寂れたコースだと道迷いの危険がある。そこで今年は、きちんと登山技術を身に付けて山登りに行くつもりだ。

まずは読図と応急処置の知識と技術を身に付けたい。実は去年、めぼしい本はすでに購入している。冬の間に勉強しようと思っていたが、ゲームに夢中で数ページだけ読んだまま本棚で積ん読している。一月から働き始めた職場と同僚にも少しずつ慣れ、仕事の内容はまだあまり良く分かっていないが、ある程度、気持ちに余裕が出てきた。そろそろ、登山シーズンが始まる前に、また山登りの勉強を始めたい。それ程、高度な知識や技術は必要ない。専門的だが初歩の基礎レベルから始める。読図と応急処置の先には登攀技術やアマチュア無線まで視野に入れている。

頻繁に現在地を確認し、怪しくなったら引き返せば、道迷いの危険は格段に少なくなる。ガーミンのような専用のGPS端末がなくても、山登りアプリをスマホに入れれば、山でもデジタルガジェットの恩恵に与れる時代だ。ただ私の場合、電子書籍と同じようにデジタル媒体だと、どうしても大局を把握しにくい。それに便利な反面、電池切れや故障など媒体特有の致命的なリスクも常に孕んでいる。やはり頼れるのは、慣れ親しんだ紙媒体になる。応急処置に関しては、絆創膏と消毒液、痛み止めを持っているだけでは心許なく、状態を計り正確に使用するための知識が必要だ。止血や低体温症への対処なども身に付けておけば、万が一の時にも後悔しないで済む。