コーヒーミルを買った。本格派の喫茶店に良く置いてある重厚な物ではなく、二千円強のおもちゃみたいなコーヒーミルだ。職場に通勤していた頃は、トイレに行ったり、休憩室でサボったりと、それなりに気分転換の方法があった。しかし、リモートワークだとトイレは歩いて十歩もない距離にあるし、基本いつもサボっているので、気分転換を図る機会がない。タバコも吸わないし、スマホゲームもしない。一息つくタイミングが計りづらく、何か気分転換になる方法を探していたのだ。コーヒー豆に関しては知見は全くなく、豆を挽くミルも持っていなかった。挽いたり淹れたりするのが面倒臭くなって、すぐに飽きてしまう可能性もある。そこで、豆とミルはピンとキリのキリから始めて、初期費用はできるだけ抑えた。
酒は普段は唐揚げ弁当と一緒にビールを嗜むぐらいで、あまり家では飲まない。唯一の嗜好品はコーヒーぐらいだ。仕事中はしょっちゅうインスタントコーヒーを飲んでいるが、コーヒーが好きなのか単にカフェイン中毒なのかは、良く分からない。コーヒーの味に飽きはしないので、本格的なコーヒーを淹れれば、その作業を含めて気分転換になると考えた。コーヒー豆を挽き始めてから一週間経つ。今のところ良い気分転換になっている。ショリショリとコーヒーミルのハンドルを回して豆を挽き、挽いて粉になった豆を湯で湿らせて蒸らす。それから湯を注ぎ、コーヒーを淹れ終わるまで十分もかからないが、パソコンから離れる機会ができて嬉しい。まだ、個人的な嗜好に合わせるべく試行錯誤の段階で、豆なのか挽き方なのか分からないが思った以上に濃厚なコーヒーができてしまう。一日三杯も飲めばカフェインは満足できる量を摂取できる。
またコロナが流行り始め、恐らく正月休みも家の中で過ごす羽目になるだろう。自粛期間が復活するかもしれない。慣れたとは言え、やはり家の中にずっといるとストレスは溜まる。夜中に音楽を聴きながら無心でジョギングしたり、婚活サイトで二十代の女の子のプロフィールを読んでエロ妄想に耽ったり、それなりにストレスを発散させる方法は得た。ストレスは発散させるだけ発散させても損はしない。貪欲にさらなるストレス発散の方法を追究したい。そろそろ応用上表技術者試験の疲れも癒えたので、オンライン英会話のレッスンを再開するつもりだ。人と話せない欲求不満が英語でコミュニケーションを取る際に爆発し、意外にスラスラと言いたいこが英語で口から出てくる。言いたいことを日本語で考えてから、英語に翻訳して話す過程を踏まず、そのまま感覚的に英語が思い浮かび、伝えられるのだ。英語をコミュニケーションの道具として使いこなせるようになるには、良い環境なのだと思う。
Playstation5が家電量販店の抽選で当たり購入できれば、APEXなどのオンラインゲームを始め、正月はゲーム三昧もいいかなと思っていたが、そもそも肝心の現物が手に入らない。最悪、自作PCにグラフィックカードを付けて、ゲーミングPCにしてしまう手はある。何にせよ、正月休みをどう過ごすかが、喫緊の課題だ。今まで夢を見ながら日常生活を卑下してきた。しかし、リモートワークになれた最近は、真剣に日常生活について考え始めた。いつもの生活をどうすれば快適に楽しく過ごせるのか。海外への渡航制限が完全に解除されるまで、色々と新しいことに挑戦してみようと思っている。
