ノマド探求

二次元移住準備記

時間が溶けていく。

相変わらず、仕事以外はゲームしかしていない。たまの買い出し以外は表に出ず、朝昼晩の食事は冷凍食品と乾物が中心となった。こんな日常生活を約半年間も続けていると、お金は貯まるが記憶には何も残らない。時間が溶けるとは、実に的確な表現だ。いついつまでにこれをしようと決めて確保した時間なのに、いつの間にかなくなっている。早く派遣の仕事を辞めたいなら、ゲームなんかしている場合じゃないだろと思うしかし、そう思いながらも、仕事が終わればPCを立ち上げる。今週末は惨めな有様で、睡眠と食事を取る時間以外は風呂にも入らず、ゲームばかりしている。

中国で未成年者に対しゲームで遊ぶ時間についての厳しい規制が設けられた。ゲームを文化と捉えるなら、文化の発展と尺度を自ら狭める危うい規制だと思う。現実に、規制を受けて中国では多くのゲームに関連企業が倒産した。多くの失敗と屍を乗り越えて、新しい物は生み出される。模倣にしろパクりにしろ多産される産廃の中から、原石を見つけ出す人もいなくなる。反面、ゲームに没頭しすぎて廃人寸前の私には、その規制を設けた意図は理解できる。学力の衰退は、国力の衰退に波及するのだ。というわけで、そろそろ私もゲームを自主規制しようと決めた。

確かにゲームで遊んでいると、嫌な現実を早送りするように時間が過ぎていく。しかし、これは現実逃避ではなく、ただの現実忘却だ。逃げるなら逃げるで、逃げた先に何か希望があるかもしれない。一刻現実を忘れられたとしても、思い出せばまた陰惨な現実に引き戻される。お酒と同じで中毒性は高い。ゲーム実況を配信してお金に結び付ける算段だが、ゲームの腕は人並み以下だ。ゲーム以外の何かで魅せるために、それこそコンテンツを作成する仕事と割り切る必要がある。ゲームを楽しむ余地はあまりない。