ノマド探求

二次元移住準備記

コロナになった。

ついにコロナウィルスに感染した。熱が出たため病院でPCR検査を受けたら、陽性と判明した。完全テレワークの職場なため、仕事を続けても同僚が感染する心配はない。しかし、職場の規定で一週間ほど仕事は強制的にお休み。症状は微熱と咳だけで、PCR検査を受けた病院で貰った薬を飲んで、自宅療養をしていた。軽症とは言っても、やはり体は怠いし、薬の副作用もあってかやたらに眠い。三日も経つと体調も回復し始めたので、これは良い機会と家でダラダラと過ごしていた。

感染する一週間前、派遣先の社員に同行し、東南アジアで会合に出席していた。生まれて初めての海外出張は面識のない人と連日一緒にいて、バックパック旅行とは違う緊張感があった。派遣先と派遣元の後盾があり、楽チンで安心だが、朝から決められた予定をこなすのは予想以上に疲れた。気儘に街歩きを楽しむような時間はなく、会合の開かれたホテルに缶詰で旅情は一切なし。仕事関係の人と一緒に地元の料理屋で食べる夕飯が、唯一旅行気分を味わえる時間だった。

東南アジア滞在中は体の異変は感じなかったが、帰りの便は夜遅くに空港に着き、終電前の電車に乗っていた時に少し体の不調を感じていた。振り返ると、その日を通して食欲はあまりなく、機内食も珍しく残してしまい、家に着いてからも不思議とお腹は空いていなかった。緊張感から解放された数時間後、寝ている時に悪寒に襲われた。コロナの自覚はなく、飛行機とホテルの冷蔵庫並みに効き過ぎた冷房で風邪でも引いたかなと思っていた。